スギの分類
スギの種類を蕾(雄花)の大きさや形で勝手に分類すると、次のAタイプからDタイプまでの6つのタイプに分けられます。
Aタイプ 開花直前の蕾の大きさが5mm前後で紡錘形。
葉の先端の蕾は色にあまり変化はなく緑色から黄緑。 花粉飛散時期にも蕾の大きさにあまり変化はない。 飛散開始は遅く、飛散期間も長い。
枝の先端の蕾は色に変化はなく緑色から黄緑。 蕾が沢山つくので大きさは葉の先端の蕾よりやや小さい。 飛散開始は遅く、飛散期間も長い。雌花は少ない。
A1タイプ 開花直前の蕾の大きさが5〜6mmで紡錘形。
葉の先端の蕾は日陰では緑色で、日が当たると春には黄金色になる。 花粉飛散時期に大きく成長するがDタイプほどには大きくはならない。 飛散開始はやや早めで短期間に飛散終了する。
枝の先端の蕾は数が多く、大きさは葉の先端の蕾と同じ。色も同じ。 飛散開始時期、飛散期間も同じくらい。 枝の先端の蕾は花粉が終わって枯れてもなかなか落下しない。 雌花は少ない。
Bタイプ 開花直前の蕾の大きさが6〜7mmで紡錘形。
このタイプの杉は最も多く植えられている。 葉の先端の蕾は日光が当たると茶色、日陰では緑色、中間の色もあり様々。 鱗模様がはっきりしていて、表面がでこぼこ。 飛散開始時期は早いものから遅いものまであり飛散期間は長い。
枝の先端の蕾は日光が当たると濃い茶色、日陰では濃い緑色。 蕾のついている枝が太いほど蕾も太くなる傾向がある。 早くから花粉嚢が蕾の外へ露出するものもあり、飛散開始時期は遅い。 枝の先端には雌花も多く見られる。
B1タイプ 開花直前の蕾の大きさが6〜7mmで紡錘形、やや細長い。
葉の先端の蕾は色・大きさともBタイプと同じだが、あまり蕾の表面にでこぼこはない。
枝の先端にあまり蕾はないが、雌花は多く見られる。
Cタイプ 開花直前の蕾の大きさが6〜7mmでずん胴。
葉の先端の蕾の色は黒褐色、表面がでこぼこで、花粉嚢が蕾の外へ露出する。 花粉の時期にも蕾の大きさにあまり変化はない。 飛散開始は遅いが、飛散期間は長くはない。
枝の先端の蕾は確認できていない。雌花は少ない。
Dタイプ 開花直前の蕾の大きさが10mm前後で紡錘形。
葉の先端の蕾の色は黄緑からうす茶色。西日が当たると煤けたような黒っぽい色になる。 最大の特徴は花粉の飛散時期に急激に大きくなること(最大13mm)。 花粉の飛散開始時期も早く、飛散期間も短い。
枝の先端の蕾は確認できていない。雌花は少ない。
(注)
スギの枝と葉は、先端部分では同じような緑色で見分けが難しいところですが、文中で 「枝」とは茶色の枝に成長する可能性のあるものを枝と呼んでいます。 葉はずっと葉のままです。 以上の内容は新しい事実を発見した時点で変更する可能性があります。(2003.11.28)
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変更1
Bタイプに分類していた蕾に表面が滑らかなものがありますが、これは外観的にハッキ リした違いがあり、Bタイプに分類するにはやはり無理があります。そこで、AとBの 中間に位置付けることにしてA1タイプとしました。(2004.02.04)
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変更2
Bタイプをさらに二つに分けました。(2004.02.11)
                
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