マツ枯れについてJ(2011.10.27)

6.平野部のマツ

現在、平野部のマツは数が少なく、スギのように人家や寺社の裏山に林立していることはまずありません。それというのも、今まで枯れると速やかに倒伐処理されてきたからでしょうか?

そんなわけで、家庭ゴミを焼却したときの煙による直接被害の痕跡を見つけるのは困難です。そんな中で、住宅密集地のとある駐車場にある数本のマツを見つけました。


写真35

このような姿をしたマツは園芸的には美しいと言えるのでしょうが、幹の太さから判断するともっと上まで伸びているほうが自然です。





写真36

これは写真4のマツの梢端を拡大したものです。マツの枝が複雑な形になるのは、寄生虫や病気との闘いの結果であることが今までの観察で分かりましたが、はたしてそれだけでしょうか。

それにしても、こんなに複雑な形にならなくてもよさそうなものです。わたしには、枝が何かに苦しみ、のたうちまわっているように見えてしまいます。





写真37

こちらはY字型の幹になりかけて、左側はくねって枝を横に広げています。右側も上に伸びているわけではなく、手前側横方向に枝を広げています。





写真38

こちらもY字型の幹になりかけたものの、すぐに分岐をくりかえして枝を横に広げてしまいました。





写真39

ここに紹介したマツの全体の姿を写真に撮ろうと路地を歩いてポイントを探しているうちに、かなり遠くまで来てしまいました。写真のように、たいていのマツは梢端がフラットになっています。(つづく)



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